富士フイルムの「二刀流」工場に学ぶ、変化への適応と守るべき本質

バイオ医薬品工場 Small Talk

おはようございます。今朝のサイフォンで淹れたブラックコーヒー、香りが深くて目が覚めますね。
ふとニュースを見ていて気になったんですが、富山に新しい「バイオ医薬品」の工場ができたという話、耳にしましたか? なんでも、普段は薬を作り、パンデミックのような有事にはワクチン製造に切り替える「二刀流」の拠点だそうです。

僕たちもビジネスの世界で、状況に合わせて役割を変える柔軟性を求められることがありますが、この工場の話は、まさにそんな「変化への適応」を考えさせてくれます。
そもそも、今の医薬品業界は大きな転換期にあるようです。
かつて主流だった化学合成で作る薬から、生物の力を使う「バイオ医薬品」へと主戦場が移っていて、その市場は年率10%を超える成長を見込んでいます。
ただ、これを作るのは設備も技術も大変です。だから製薬会社は開発に専念して、製造はプロ(CDMO)に任せるという分業が世界的なトレンドになっています。残念ながら日本はこの製造基盤が欧米に比べて弱く、ワクチンなども輸入に頼りがちでした。 そこに一石を投じたのが、今回の富士フイルムの動きというわけです。

僕が面白いなと思ったのは、この工場が持つ「デュアルユース(二義性)」という設計思想です。平時には、抗体医薬品などのバイオ薬を製造してビジネスを回す。しかし、ひとたび感染症が流行すれば、その設備をワクチン生産へと迅速に切り替える。コロナ禍でワクチンが輸入頼みになり、社会問題になった教訓が生かされているんですね。
ビジネスとして利益を出しながら、国の安全保障(セキュリティ)も担う。まさに国益とビジネスの両立です。 ひとつのリソースで二つの異なるシナリオに備えるという考え方は、僕たちのリスクマネジメントにも通じるものがあると思いませんか。

もう一つ、僕の眼鏡越しにグッときたポイントがあります。それは「現場の力」です。
この工場、システムや設備は英国にある拠点と全く同じものを導入して、世界標準の品質を日本に持ち込んでいます。でも、それを動かすのは富山で約90年、薬作りを支えてきた現場の人たちなんです。
従来の薬とバイオ薬では作り方が全然違うので、現場には戸惑いもあったそうです。でも、「決められたプロセスを確実に守る」「品質を最優先する」という根底のマインドは変わりません。
新しい技術(グローバル)を、長年培った真面目な文化(ローカル)で支える。このハイブリッド感こそが、日本の強みになり得るのかもしれません。

最新のトレンドを取り入れながらも、長年積み上げてきた「譲れない流儀」は守り抜く。
富山の工場が目指す姿は、まるでブラックコーヒーのように、シンプルだけど奥深い強さを感じさせます。さて、カップも空になりました。
僕たちも、新しい変化を恐れず、でも自分たちの芯はぶらさずに進めればと思います。
では、良い一日を。

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S. Hiro Black

I am a French person with Japanese heritage. I have a long career in new business development in Europe, the US, and elsewhere. I currently live and work in Japan. Here, I offer my unique perspective on interesting topics in socioeconomics, science, and sports.

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